当たり前と思っていた水産資源
"Marine Traffic"を九州から沖縄にかけて見ると日本のEEZ(排他的経済水域:Exclusive Economic Zone)まで多くの船が押し寄せている。
中国の漁船であり、オレンジ色の船種"Fishing"からも確認できる。
中国政府も漁船の取り締まりに必死で、漁船にGPSを付けさせて監視しているようだ。
といってもこれほど押し寄せる漁船
潮の流れや風向きで流されることもあるだろう。流された中国漁船を日本のEEZ外に誘導するための時間稼ぎではなかろうか。
と、それほど水産資源は価値があるということだ。
話は変わり、
日本沿岸は世界的に見ても最も海洋資源が豊富と言われている。
日本の常識では海があれば魚が採れると思うだろう。だが世界の常識では海があっても魚は採れない、比較的近いグアム、海岸線が日本の6倍も長いカナダの漁獲量を比較しても分かる。
魚が採れる条件は決まっており、日本には条件が整っている。
具体的には植物性プランクトン、動物性プランクトン、食物連鎖を経て海産物の生育に繋がっている。
条件とは、
・深海養分が供給される海流が近くにあること
・魚が産卵できる入り江があること
・入り江に川が流れ込んでいること
・その川の上流に森林があること
この条件を満たしているのが日本なのである。海産物は海だけの事ではなく、入り江、川、山、木の環境すなわち日本全体の資源でもある。
海を守る海上保安庁、規制で守る法規制、乱獲を防止する自主規制など秩序の上の文化であり諸外国には真似の出来ない日本固有のものである。
そのように思うとスーパーに当然のように並んでいる魚が有難く、美味しく感じるだろう。