国連世界人口推計によると56年後の2080年に世界人口はピークを迎える。そのころ私は98歳だ。人々は様々な物やサービスを購入して生活する。GDPに占める個人消費は日本5割、米国7割、ふだんの消費行動が経済を動かす。
世界のGDP成長率は長期で見ると毎年プラス3%ほどで推移し、2080年までは世界経済は成長しそうだ。
先入観や固定概念にとらわれず、いずれの国にも付かず、市場にも付かず、ニュートラルな立ち位置で投資をしたい。S&P500 やNASDAQ100は素晴らしいパフォーマンスだが、国や市場に固定する理由を見つける事ができない。10年後、20年後はどうだろう?誰にも分らない。人生を終えるまでの投資対象はVT(Vanguard Total World Stock ETF)一本で十分だと感じてきた。
欲を出さす、あくまで世界の平均で良いと考える。そのように考えるのは3%の複利は長期でみるとかなり積み上がる。早く始めるほどよい、老後2千万円問題や年金破綻?などを心配する事はないだろう。年金にすら頼る事なく本当に自立している、そんな老後を生きたい。
不確実な世の中だが、分かっているのは今後50年は人口が増えていくということだ。現在は、第四次産業革命の真っ只中にいる。 AI、ビッグデータ、ロボット、バイオテクノロジー、IoT、これらは産業構造を破壊的に変化させていく。長期のインデックス投資家は現在の株価形成は妥当な水準かを常に問わなければいけない。
多くの人は自信過剰と将来に対する過度な楽観主義で全ての物事がうまく回っていると思っている。裏打ちするようにS&P500のPERは30倍と過去にないほど高い、企業の稼ぎだすEPSの実力以上の期待値で株価が形成されていることだと私は見ている。
株価は鍋のうどんに似ている。
うどんを茹でるとデンプンが泡になる。吹きこぼれる前に火を弱くする。実力以上に上がり続ける株価は必ずどこかで火を弱める必要がある。S&P500が計算され始めて150年になるが例外はなく必ずどこかで冷や水が入る。その度に世界は終わったかのように思われ、市場から資金が引き上げられる。
だが、最終的に得をするのは、どのような状況になっても売らずに持ち続け、淡々と買い続ける投資家が得をする仕組みになっている。インデックス投資は退屈で、退屈で、退屈で、買うだけだ。たまには腕試しで個別銘柄を選別したくなる。だが株式市場に参加しているのはプロとプロ以外のプレーヤーだ。
「Extraordinary Tennis Ordinary Players」でレイモー氏は「勝者のゲーム」と「敗者のゲーム」の違いを明らかにしている。プロは点を取りに行き、アマチュアは自身のミスで相手に点を与える。テニス、卓球、バレーなどネットがある競技に共通している。1970年に出版された古い本だが戦い方の本質をつく内容で、のちの1973年初版の「A Random Walk Down Wall Street , 敗者のゲーム」でテニスの試合に例え引用される。現在では第8版となり投資界のバイブル的存在だ。
投資の世界でも同じで勝ちに行くのではなく、負けない事が重要だということだ。答えはシンプルで分散されたインデックスを買い続ける、それだけだ。それに耐えれるかは自分の問題で敵は自分の中にいる。