サイクルを超えて進化する小売り

今年は思うように売上が上がらない。

ランキングをみても数ページで切れている。いつもは永遠に画面をくっていけるのに、うちだけではなく同業他社も売れていないようだ。

 

みかんの表、裏年があるように小売りの業界でも何かのサイクルがあるような気がする。みかん農家は裏年でも縮伐や間伐をして収穫量を落とさないようにしている。手間のかかる作業だ。私も心当たりがある、数年前に作った商品ページをメンテナンスをしないといけない、撮影技術も、画像編集も、表現力も年を重ねる毎に向上している。

 

売上の要素を分解すると、地味で手間のかかる作業がベースになっている。「段取り八分」といわれるように日頃から基礎を固めておけば需要が伸びたときに対応できる。

 

何と比べて少ないのだろう?多くの場合「前年比」だろう。

GDP、売上、利益、CPI、出荷量、旅行者数と様々なものが前年と比較される。よくGDP成長プラス1%は日本停滞や低成長などの見出しが付けられ、ほぼ成長していないものとして見られる場合が多い。その一年を過ごした人たちは、ほぼ成長していないと感じるだとう。だが国家や企業は永続していくのが前提だ。

 

日本は約2700年の歴史があり、国としては世界最古でギネス記録らしい。

 

例えば建国時のGDPが1円だとして年率1%で2700年続けると560兆円にも膨れ上がる。

 

前年比とは複利計算のごく一部を切り取ったものだ。そんなものと比較して何の意味があるのだろうと感じるようになった。悪い年もあれば、良い年もある。平均してプラス1%ならば上出来だ!期間をもっと長く見て、数年単位はノイズと思うほうが見失っているものに気が付けるのではないだろうか。

 

前年比に呪われていると、ついドカン!と大きく出たくなる。だが地味に当たり前の事を当たり前にやっている方が長期で見れば良い結果になる。そんな気がしてきた。

 

なので、前年比の呪文を無視して、地味にやっていきたいと思う。